我、無垢なる刃 10000ヒットリクエスト作品

 

アルの正妻な一日。

もしくはアルの日常的な和樹愛人対策日課、平日編。

でも書いてるうちにタイトルから逸脱しまくっている気がする。


 

 

このお話は第七話以降、つまりアルが葵学園を登校しだしてからの一日です。

 

 

式森和樹の家、寮ではなくて和樹個人が賃貸で借りているワンルームマンションの中で小柄な影がカーテンを閉め切った薄暗い部屋の中、気配を殺して動いている。

 

物音一つ立てず、呼吸音一つ立てずに動く動作は熟練を思わせる穏行であるが事前に記述しておくと果てしなく技能が勿体無いことを目標にしている。

 

因みに現在時刻は一日描写という物語の進行上朝から始まるのはお約束なのだが、朝と言っても午前五時過ぎと言うのは早くないだろうか、諸事情で殆ど毎晩かなり遅くまでお楽しみな連中なのに普通はこんな時間には起きないだろう、いや起きられない。

 

大体七時過ぎに起きても余裕で登校するには間に合うのだから後二時間は睡眠に費やすべき時間だ、睡眠不足はそれなりに健康を損なうし、激しい運動の後は睡眠を体が欲するだろう、生物として。

 

まぁ、その影の主も十分に睡眠が足りているわけではないのだが。

 

話を戻すと小柄な影は薄闇の中を的確に移動し、ゆっくりと障害物を避け目標に迫る。

 

小柄な影、少女が目的地に到達し、屈んで行動に出ようする瞬間、突然何の音もさせずに細く白い手が少女の足首を掴み、その手は万力のような握力を発揮し少女の足首を締め上げ、低い小さな声、それでいて耳にこびり付いて離れないような声を発する。

 

勿論腕が発したわけではなくその腕の持ち主だが、ついでに微妙に描写がホラー映画っぽいような気がする。

 

「・・・・・・・・・エセル、汝はこんな朝っぱらから妾に喧嘩を売るつもりか。妾の眠りを妨げおって覚悟はいいじゃろうな。大体、自で愛人を称するならば愛人らしく一人寝を楽しめばよかろう。負け犬は一人寝が相応しい」

 

どうやら小さな影の少女はエセルで、彼女の足首を掴んだ手の持ち主はアルのようだ。

 

「アル。何のことです、私は貴女にかまけるほど暇でもありませんし眠りを妨げるつもりもありません、勿論喧嘩も売っていません。ただ突然私マスターの体温を感じたくなりまして、楽しもうとしているだけです。眠りはしませんので共に眠るのは本妻の特権と言う約定からは外れています。だから私がマスターの布団に入っても問題無しだと私は判断します(大体その約定自体守る気はさらさないのですが)。・・・・・・・・それに誰が負け犬なのですか」

 

どうやらかなり下らんことで朝っぱらから喧嘩している、喧嘩といえないほどの小競り合いかもしれないが、最後のほうにはエセルの本音が出ているし。

 

負け犬の辺りはアルに負けず劣らず力が篭っている声だし、内容は怒りよりも怨み辛みが強いが、まだ諦めていないようだ。

 

「戯言を抜かすな。散々昨夜味わったじゃろう。そなたにはそれで十分じゃ。本来和樹と寝床を共にするのは妾のみ赦された特権。大体序列でも沙弓や神城よりも下の五号さんが朝までともに寝られるほうが図々しい」

 

アルも本当に和樹が目の前にいないと言いたいこと言うなぁ、最近。

 

もしかしたら浮気性の和樹に対する予防線の張り方が習熟してきたのかもしれない、その分毒舌レベルがライカさんに近づくかもしれないが、それはそれで使いようがあるのでよしとしよう。

 

追記するとライカのことはバレたようであるし、アル自身が自分以外の婚約者を完全に認めてしまったようである、どうせこれからも増えるであろうと諦めたのかもしれないが。

 

因みに愛人が増えるのはとっくに諦めている、諦めないとやっていられないから。

 

「ネクロノミコン。その五号というのは私への侮辱ととって貴方を燃やし尽くして堆肥にしてもいいのですよ。この私に力が劣る小娘が、極彩に散らしてあげましょうか」

 

エセルがアルの五号呼ばわり(事実五号)に微妙に怒りを覚えたのか物騒なことを口走る、因みにこの二人の間の力関係は微妙なのでどちらが上ということもないのだが、もし年月が魔道書の力を高めるのであればアルとエセルではエセルが1000歳くらい年上なので力は上になるのだろう、それでも大した差にはならないだろうが、魔道書の力の本質は記述されし内容、外道の知識そのものが左右する。

 

因みにエセルさん貴女は何処かの殺人貴ですか。

 

「ふん。汝に負ける妾ではないが。よいのか、それ以前にここで騒げば和樹を起こすぞ。汝は己のマスターの眠りを不快に覚まさせるつもりか。そうなれば誰が和樹の顰蹙を買うのかのぅ」

 

「くっ!!

 

ある意味、アル以上に和樹への忠義心が高いエセルに対しては絶妙な言葉だろう。

 

今だってこっそり和樹の布団、アルとは反対側にこっそり潜り込んでしまおうとしていたのだ、アルと争って和樹の睡眠を邪魔していては本末転倒だろう。

 

その辺りを指摘する辺りアルも少々厭らしい、自分ならばそのマスターを起こす時は蹴り飛ばしても起こす癖に言うものである、忠義心が無いわけではなく、和樹とアルはマスター、従者と言う関係よりも恋人関係が強いから遠慮が無いのかもしれないが。

 

単純な性格の差が一番大きいかもしれない、この三人が主従だけで成り立っているわけでもないだろうから。

 

なお、この後少しばかり言葉での小競り合いがあったが結局はアルはエセルを論破して、エセルは自分の布団、位置としてはアルを挟んで和樹の向こう側。

 

なお、この部屋には布団は二枚しか敷かれていない、この扱いにエセルは不満を持って、こうやって度々朝和樹の寝床に入ろうとするのだが。

 

成功したのは最初の数回だけであった、その後はやたらとアルの気配感知が敏感になりエセルが和樹の寝床に潜り込めたためしは無かったりする。

 

 

 

 

 

で、それから約二時間後、きっかり朝七時。

 

エセルとフィア(フィアールカのこと)、そして本日は紅尉紫乃の三名がキッチンで睨み合っていた、紫乃は睨み合っていると言うよりは微笑を浮かべて、但しその微笑が少しも揺るがないので睨んでいるのかもしれないが、この人は割烹着の悪魔と性質としては変わらないのだし。

 

まぁ、最近恒例化しつつある、和樹の朝食調理係争奪戦である、これもまた下らない。

 

「マスターの食事の用意は私の役割です、お二人はお引取り下さい。はっきり申し上げて邪魔ですし」

 

心から邪魔だから出て行けという内容を目に宿しながら述べている。

 

「貴女達は休んでて。私が式森さんの料理を用意させて貰うから」

 

フィアのほうは微妙に笑顔を湛えつつ、その実目はまったく笑っていない。

 

「偶には、お姉さんに和樹君の食事を用意させて貰えませんか。貴女達にも用意させて頂きます。これでも料理には自信がありますので。この前少し問題のある生徒さんに試食を願ったら、とっても素直になってくれるほど美味しかったそうで」

 

此方はやはり完全な笑みで、とても優しそうな声で話している、敵意など微塵も感じられない、声の調子と表情だけを伺うならば。

 

最初の二人はともかくとして最後の一人がヤバイことを述べている、因みに試食した(させられた)のは仲丸を筆頭にするB組男子三名ほどだが、試食後(試食と呼ぶかどうかは疑わしい)人間が見違えるほど素直になったという、一日限定で。

 

揃って、一日の間ボランティア活動に従事する三人を見て他のクラスメートの評価は。

 

天変地異の前触れか、それとも核の雨が降るのか!!!!!

 

大恐慌に陥ったらしい。

 

で、物騒なことを述べている一人に残りの二人が更に凄んだ目で睨みつけるが、何処吹く風である、元々睨まれた程度で引き下がるような神経などしていないだろう。

 

「何ですか、そんな目で睨むなんて。私が何かお気に障ることでも申し上げたでしょうか。そんな目で見るなら私の料理を食べてからに・・・・・・・・・・・・・・何をなさるのですかアルちゃん。お姉さん少し気分を害しましたよ」

 

紫乃が更に物騒な言葉を紡いでいるが、その言葉を遮られる形でアルに邪魔をされたようだ、紫乃の背後の壁に和樹愛用の投げナイフが突き刺さっている。

 

やり方は物騒だが中々に合理的な会話の止め方ではないだろうか、紫乃に舌戦で勝つのは難しいので武力で接するのは手間がかからないでよろしい。

 

非常に無駄を省いた説得方法だろう。

 

 

 

 

 

因みにアル、今の今まで何もしていなかったのは未だに和樹の布団の中に潜り込んでいたからである、勿論和樹も未だにお休み中である、基本的に自堕落でズボラな二人なのだから目覚めは基本的に悪い、周りが少々五月蝿くても目が覚めない、毎晩肉体的にはお疲れモードで睡眠に入っているし、基本的に堕落した生活がライフスタイルとなって確立されている。

 

物騒な気配が高まったらそれを感知して目覚めないでもないが、口論程度の喧嘩程度では目覚めないのだ、図太いというか日常で喧嘩をされるから慣れてしまったというか。

 

で、和樹が寝ているなら自分もまだ寝ていようと布団に潜り込んでいたのだが、勿論朝食の争いはちゃんと耳に入れている、だが、折角和樹と眠っているのに自分が目覚めてその温もりから離れるのも勿体無いので関わっていなかった。

 

彼女にとってしてみれば朝食争いの喧騒に身を委ねるよりも心地いい体温に包まれているほうがはるかに有意義で有価値。

 

何よりエセルはともかく、他の人間が朝食を作る際は材料持参で朝食を作ってくれる。

 

つまり朝食に掛かる食費を彼女たちが負担してくれるので、家計が潤沢ではないと熟知しているアルとしては作ってくれたほうが、食費が浮くので自分で作らないでいいかと割り切っている、案外に正妻には拘るくせに、その辺は拘らないようになっている

 

まぁ、金銭面の苦労は和樹とともに生活していると何度も直面しているのでその辺は嫌でも確りしてきたのだろうが、なお、そのことに気付いたのは結構最近である。

 

で、物騒なことを口走りだした紫乃にそんな輩に和樹と自分の食事を作らせるわけにはいかんと、というか元々アルと紫乃はそれほどそりが合わないのだから最初から作らせる気は無いだろうが、布団の下に仕込んでいた和樹のナイフを投擲したのである。

 

マジに紫乃の眉間を狙って、殺す気満々に、どうせ死にはしないだろうし。

 

只、アル自身あのマッドの妹がナイフ一本で殺せるなど更々思ってはいない、それでも柴乃の背後に刺さったナイフは柴乃の髪の毛数本を断ち切っているあたり、ギリギリで柴乃も回避したのだろう、刺さったところでどうだとも思うが。

 

 

 

 

 

ナイフを投げられた苦情をやはり無表情な笑顔で文句を言う柴乃。

 

張り付いた笑みは無表情と評してもいいだろう、柔和な表情がデフォルトならばそれは無表情ではないだろうか、真相は本人しかわからないだろうが。

 

で、その特殊な無表情女に対して。

 

「汝は食事を作らんでいいわ。とっとと帰らんか。このキチガ○三号」

 

どうやらかなりお怒りのようだ、アルたん。

 

なお、一号ウエスト、二号保健室のマッド、三号マッドの妹という順序。

 

「まぁ、はしたない。アルちゃん、女の子なんですから、仁王立ちで朝から怒鳴り散らすのは感心しませんよ。それえは殿方に嫌われてしまいます」

 

どうやら怒鳴られても意にも介さないようだった、ついでにキチガ○発言に対しては反論もしない辺りは多少は自覚があるのだろうか。

 

その後はエセル参加で(「マスターになんてもの食べさせようとするのですか」と参戦してきた)喧々囂々と怒鳴り散らして和樹が目覚めるまで騒動が続いていた。

 

最後には柴乃をマンションから叩き出して終了、なお叩き出されるのは数日に一回いるので大体これもアルの定例行事である、たたき出される人物は日によって変わるが。

 

その間にちゃっかりフィアが料理を全員分(柴乃の分は無いが)作り上げていたりする。

 

なおフィアは殆ど毎朝作りにやってくるので料理を作る回数は比較的多かったりする、何気に口のほうで式森家に馴染みつつある娘な元テロリスト、健気に式森ハーレムの中核に食い込んできている。

 

 

 

 

 

で、登校。

 

「毎日、毎日。面倒じゃ」

 

最近、待ち伏せを敢行して来るデビルキシャーを撒くために毎日違うルートで登校し壁をよじ登って校舎に入るという何故こんなことをせにゃならんと愚痴を百万言言いたいようなことでアルが愚痴を言っていた、校門とマンション入り口で待ち構えている率も高いので校門からは殆ど登校したことがないのがアルの実情だったりする。

 

勿論、家を出るときもそれなりに工夫を施してから外出するといった徹底振り。

 

まぁ、よじ登るのはフィアだけで毎日の登校メンバー、和樹、沙弓、アル、エセルはジャンプで壁を跳躍してしまうので苦労をしているのはフィアだけだったりするのだが。

 

身体能力異常者と精霊その辺は苦労といってたかが知れているものだ・

 

「ハァ、ハァ。本当にね・・・・・・・面倒だわ・・・・・・・フゥ・・大体なんであの女は私達が・・・・・・・・式森さんと一緒にいると・・・・襲い掛かってくるのよ。そのせいで毎朝毎朝こんなルートで。・・・・・・・・・・今度ヒット(暗殺)してやろうかしら」

 

フィアのほうは体力が常人並みなので数メートルの壁をよじ登るのはそれなりに疲れたのか息が荒れている、その呼吸を唱えつつ暗殺を口に出すが多分無理だろう。

 

彼女は常人が対抗できる存在の枠を超えている。

 

「止めんぞ」

 

「寧ろ推奨いたします」

 

「手伝ったほうがいいかしら」

 

「賛成の方向で」

 

どうやら他の面子も同意見のようであるらしい、案外キシャーそのうち闇討ちされるかもしれない、因みに彼女に闇討ちをされてもあんまり反論する権利は無いと思う。

 

人に殺人レベルの攻撃魔法をポンポンかましてくれるのだから。

 

 

 

 

 

で、授業。

 

相変わらずキシャーは和樹を待ち構えて遅刻をかましてくれたが、いい加減遅刻が溜まってきたので出席日数が危ないらしい(かおり曰く)、殆ど毎日遅刻をしているので当たり前といえば当たり前ではあるが、しかも出席日数を何とかしようにも担任がかおりである和樹関連の敵対者である夕菜に出席の誤魔化しはしてはもらえないだろう、無論弁護もないし、どちらかというと突き出すような勢いである。

 

基より生徒の進路など二の次の不良教師なのだから出席日数など相手に知らせず、いきなり「あんた、出席日数足りないから。留年だから。長い人生がんばって」とでも言いそうな教師である。

 

他にも出席状況以外にも彼女は問題がありまくるのだが、本人が気付いているかは判然としないがかなりの問題児である。

 

彼のB組生徒でも有数の。

 

実際、生活指導の遅刻常連のブラックリスト入りしているらしい、無論器物破損や、暴力行為でもブラックリスト入りを果たしているのだが、葵学園ブラックリスト入りトップワンに全てランクインしている、勿論教師も注意をしているのだが(かおりはしていないが)。

 

和樹が絡まなければキシャらないのでその辺は教師に当たったりしないのが教師陣の救いだろうか、和樹としては残念なことに教師相手にキシャれば退学になるものを。

 

もしかしたら今の現状を連絡して夕菜のグレートマザーを召喚できれば夕菜の強制退去も出来そうなのだが、現実問題として彼女が和樹と夫婦になることは不可能に近いのが現状であるのだし、いい加減公共の権力が介入してきそうな勢いでもあるし。

 

もしくはこのまま出席日数が足りずに留年してくれればせめて来年は同じクラスにならずに済むだろうから和樹達にとっては幸いだろう、キシャーとは学年が違う程度では差が出ないかもしれないが、それでもないよりはマシである。

 

または留年が決まって学年が離されるときに「私と和樹さんを引き離す気ですか!!!!とか妄言を吐いて校長室に乗り込むかもしれないが、そのときはそのときである、学校側から和樹に対して駆除依頼が来るかもしれないが。

 

因みに和樹君は魔道探偵、実際便利屋を生業としています、忘れられているような気もしますが。

 

 

 

 

 

「相変わらず宮間は遅刻っと。いい加減にしないと完璧に留年だな。生活指導の爺に何言われるやら、少しはあたしの身になれって」

 

妙に感慨の深い愚痴であるが、言葉の端に喜悦を滲ませていたら愚痴にならないだろう、それほど嬉しいのだろうか、多分嬉しいのだろう。

 

教師失格かもしれないが、女としての喜びだろう、確実に。

 

因みに一時間目はかおり担当の国語の授業なのだが、何故だろう彼女が国語を教えるのに拒否感を感じるのは、いや教師という時点でなにやら問題がありまくる気がしないでもないが、国語、他に何か適切な教科も思い浮かばないが、国語はその中でも似つかわしくない気がする。

 

なお、この不良女教師、一時間目が自分の授業だからといってホームルームには顔を出さずに一時間目の授業で出欠を取っていたりする、やる気があるんだろうか、多分無い。

 

国語科教官室ではさっきまで携帯ゲームに耽っていたのだから。

 

「さて。今日も朝から勉学に励むどころか金策に励んでいるロクデナシの男子。学年部長から苦情がたんまり来ているぞ。いい加減にしとかないとそろそろ停学を執行するとか脅してきたから、あたしは庇うなんて面倒くさいことしないんで自粛するように。因みにお前らが停学喰らってあたしの給料が引かれたらあんた等から徴収するのでそのつもりで。聞きたくもない嫌味を聞かされた精神的苦痛に対する慰謝料込みで」

 

これが教師が生徒にする会話だろうか。

 

なお、七話でケルベロスを殴り飛ばしたのをクラス全員が知っているので彼女に真っ向から反抗を考える連中は居なかったりする、流石の男子の馬鹿も危なすぎる橋は渡りたくないらしい。

 

何やら、あの学年部長の野郎、俺たちを権力で弾圧を仕掛ける気か、とか。

 

教職員の弱味をもう一度集めなおせ、いや理事会だろうなどという不穏な会話をしていたがその辺はスルーしよう、多分成功しないだろうし。

 

女子は最近それほど後ろ暗いことをやっていないのでこれらの脅しの対象になっていない、この辺の人格改善は式森効果とでも呼んでもいいのだろうか、それとも恋する乙女が意中の男の前で自分の欲が露出したところを見せたくないので改善した結果だろうか。

 

で、その辺はこれぐらいにして。

 

このお話の主人公にして、作品自体の正ヒロイン、外道の精霊兼現在女子高生をやっているロリペタ少女アルはというと。

 

寝てた。

 

完全に完璧に完膚なきにお眠りになっていた、姫君の睡眠、BGMはかおりの授業。

 

本来学校に通うまで生活が自堕落の鏡のように生活をしていたのだ。

 

通う前なら深夜まで和樹の夜の相手をしてから眠り、朝食を食べてからまた眠り、そして昼頃起きだしてから家のことや食事の用意(昼食を含む)、時たまエルザのところでゲームに興じたりとブラブラとした生活を送っていたアルである、実に平均睡眠時間十時間以上。

 

今現在の睡眠時間では全然足りないのが実情なのである。

 

よって、睡眠補給、なお教師がかおりの場合は完全に一時間寝倒すアル、ある意味喧嘩を売っているがかおりも寝ていようとどうでもいいので注意の一つもしない。

 

エセルはエセルで授業は聞いているんだか聞いていないんだか、一応は授業態度としてはアルよりはマシであるが、そう真面目に授業を受ける気は無いと思われる、かおり本人の授業が真面目かどうかの時点で問題があるのだから。

 

なおこの日の授業は、国語の筈なのに美味しい茸の見つけ方+毒茸との選別法。

 

何教えているんだろう、あんた。

 

ちゃんと授業を聞いてノートにとっていたのは約一名飯尾未空、超極貧借金少女のみは必死になって授業を聞いていた、食用茸を探すつもりだろうか。

 

原作よりは幾分マシな生活をしているはずなのにまだまだ貧乏は極貧レベルなのだが。

 

 

 

 

 

で、授業時間を大幅に進めて間はぱっぱと書いていこう、紫乃の生物の授業で怪しげな行動をとる柴乃目掛けて和美と沙弓による激しい突込みが入り、柴乃は窓の外に放り投げられたり。

 

放り投げられた筈なのに数秒後には服の皺一つ無く教室に戻っていたりする、この辺が怪異だ、もしかしたら物理攻撃はすべてキャンセルでも出来るのだろうか。

 

柴乃の兄、マッド保健医の薬草学の授業でも同様に今度は高崎涼と千野矢夜によるコンビ攻撃により窓に投げ捨て、その後に追撃とばかりに飯尾未空、鳴尾来花の砲撃をかましたのだがやっぱり無事なマッド、この兄妹どういう身体構造をしているのだろうか。

 

もしかしたらアストロンあたりを使えるのか?

 

追記すると途中から登校してきた悪魔の嫉妬王が何で自分が待っていたのに先に学校に来ているのか激怒して和樹に迫り、理不尽な文句を垂れ流してくれたが。

 

なお柴乃の授業中であったりする。

 

なお、暴走間近で視野狭窄になっている状態のキシャーの背後からアルが思いっきりトゲトゲなデザインの棍棒“電波女駆除器、アルカトラズ君三号(ベヒーモスもコロリの麻酔針付)”でぶん殴り合理的に沈黙をさせたが。

 

なお、昏倒した夕菜に“何故か”柴乃か腕に注射を打ち込み、その後普段そりの合わないアルと親指を立てて何かを達成した表情をしていた。

 

この後、目が覚めた夕菜は“何故か”起こっていた理由も誰かに殴られたことも忘れていてくれたのだが、たったの一時間で目覚めてくれやがったりする、半死半生は間違いないはずなのに、復活時間を聞いて柴乃が悔しがっていたと追記しておこう。

 

本気でマッドに研究対象にならないものだろうか、それなりに研究対象としての価値ぐらいはあるだろうに。

 

 

 

 

 

で、昼休み、昼食タイム、もとい何かよく判らない時間空間。

 

ただ世間一般の高校生のような穏やかで愉快なだけの時間ではないというのが確実だろう。

 

まず、このクラスの半数の面子の行動はチャイムが鳴った時点で決まっている、ダッシュ、普通の高校なら食堂か購買にでも向かうダッシュなのだろうが、この場合それに該当しない、出て行く生徒はほとんどが女子生徒であって手に手に何らかの包みを抱えている、この時点で彼女たちは自分の昼食を確保しているのだから、食事を確保するために走る必要性はまったく無い。

 

授業終了と同時にクラスの三分の一を上回る人数が飛び出し、しかも一部生徒は廊下に飛び出るのではなく窓から飛び出していたりする。

 

因みにその一部窓からお空に旅立った生徒は式森和樹、アル、エセル、杜崎沙弓、この辺は器用なことに外壁を駆け上がっていたりするのだから人外の運動能力を示してくれているものだ、それに壁面を走っているのだから一応はダッシュ。

 

あと二人程は事実人間ではないのだが、少女二人は和樹と沙弓が一人ずつ分担して運搬しているので本当の化け物は人間のほうだったりする。

 

なお、他の学年や職員室、もしくは国語科教員室からも同様に走り出した人間が居たり居なかったり、なお彼女達が走り出す必要は彼女達の目的よりも妨害者の存在が大きいことが上げられる、妨害者に見つかって自分達の行方を悟られない為だ、この妨害者には慎重を期しても足りないとのが誰かのコメントだ。

 

因みに妨害者はデビルキシャーと言う。

 

彼女が和樹に対するファーストアクションを起こす前に式森和樹と食事を共にしたい女性陣が一斉に教室から脱出するのである、間違いなく脱出を、デビルキシャーに捕まると、捕まった前例はいないのだが何が起こるかわからないが、恐ろしいので予想も割愛する。

 

勿論和樹本人も逃亡を図る、真面目に相手をしても無為に終わるのが殆どの相手である、キレる前に逃げ出すのが上策だろう、大体真正面から相手をしてやる義理も無い。

 

 

 

 

 

で、本日は体育館の屋上(勿論生徒が立ち入っていい場所ではない)、毎日変わる昼食場所なのだが本日はここ、勿論嫉妬王対策、なお食事場所に関してはその日の解散の時に次の日の場所を決めているので問題は無い。

 

で、体育館の屋上に集まった人間は男性一名、女性多数、そしてどこからか聞こえる「和樹さん。どこに行ったんですか。また浮気ですか、浮気なんですね。見つけ出したらお仕置きです!!!!キシャアアアアア!!!!!!雄叫びの声、もしくは狂気の声。

 

それに加えて、普段の昼食とは違った殺伐とした空気、女性陣が発信源で殺伐とした空気を和樹に放っている。

 

アル=アジフ、エセルドレーダ、神城凛、杜崎沙弓、伊庭かおり、ディステル、紅尉柴乃、松田和美、高崎涼、飯尾未空、鳴尾来花、千野矢夜、諏訪園ケイ、中田一子、酒井麻里子、菫淳子(フィア)

 

この辺は常時メンバーでアルが転校してきてからはデビルキシャーのキシャりかたが激化してきたので教室、食堂で食事を取るのが難しくなりこうやって少しばかり危険度が高い場所で食事を取る羽目になっているのだが、ここからは楽しいお食事タイムといった所で。

 

彼女達の目はとても冷ややかだった、なにやらお久しぶりな気がするが冷ややかだった。

 

揃いも揃って冷ややかだ。

 

原因は和樹の隣に座って弁当を渡している女性(因みに弁当は早い者勝ちで渡すことが出来、渡せなかった弁当はアル、エセル、未空、凛などに回る。なおディステルは作成禁止令が和樹とかおりから出ており、彼女はかおりが作成した弁当を食べるしかないのだが、勿論凛も作成禁止令が出ている。殆どの女性が弁当を作っているので和樹一人では余りにも多いので。余る分の処理係となっているらしい)、この場所に一番乗りを果たして(到着してからしか渡してはいけない)和樹の隣をキープして嬉しそうに包みを解いている。

 

柴崎怜子、冷静かつ知的な眼鏡美人、容貌スタイル共に女子高生離れした美貌で、周囲の評価は『秘書』みたい、そんな彼女が一番乗りを果たしていた。

 

なお、彼女は昨日まではいなかった。

 

今現在は知的でクールな表情を綻ばせ弁当の包みを取り、彩り鮮やかな中身を晒しつつ和樹に手渡し、しかも不必要なまでに近寄って、それで自分にも突き刺さる非難の視線を無視している、その辺の図太さは彼等のクラス共通者であるので今更だが。

 

そんな彼女に対して。

 

「怜子。貴女昨日までここに居なかったわよね」沙弓。

 

「それ以前に貴女、前の授業にすら居なかったわよ」和美。

 

「確か。生理痛が酷いからって保健室に行ってたんじゃなかったっけ」一子。

 

「柴崎さん。保健室にはお目見えになっていませんでしたよね」柴乃。

 

「サボって先着か。いい度胸してるな。私の授業の時もそうする気か」かおり。

 

一斉に尋問が始まったが、彼女は和樹のほうに微笑んだままお茶を差し出し、一言。

 

「先手必勝。後私も式森君の毒牙に掛かったから。これからよろしく」

 

フッと笑って楚々として自分の食事に戻る怜子だった、なかなかにいい度胸をしている。

 

なお、和樹マジに彼女に手を出したので悪しからず、殆ど騙し討ちでやる羽目になったが罠に嵌められても和樹本人は野獣の如く怜子を貪って蹂躙して淫欲の限りを尽くしたので自業自得である。

 

罠に嵌った方が悪いのであるし、処女を奪って、奪わされて鬼畜のような責めを行ったのだから、その時点で怜子の和樹への慕情は感情面だけでなくはなく肉欲面でも和樹に染まってしまっている、つまりは他の女性と同じ状態になっているので新たな被害者と呼ぶべきか。

 

なお、彼女は一子とは違うタイプの尽くし系で、どっちかというと奴隷系というようなプレイがお好みらしい、つまりは真性M、一日で其処まで目覚めさせてしまえる和樹の鬼畜っぷりが凄い所である。

 

現在その鬼畜は冷や汗を出しながら怜子の差し出した弁当を食べていたりする、食うのかよって突っ込みそうだが、食べずに自分の愛人を悲しませる選択も取れない彼には食べる以外の選択肢を与えられていなかった。

 

一口ごとに増す突き刺さる視線の冷気に冷や汗を流しながら慈悲を願うしか彼に選択はないのだから、彼の愛人、愛妻達はそれを看過するほど優しくも寛容でもなかったが。

 

無言で沙弓が和樹の背後に回り、和美が怜子の弁当を地に置いて、かおりとディステルが左右を固める、矢夜が呪いを呟き、ケイが悪魔に祈りを捧げる、エセルは冷たい目で睨み、他の女性は完全に周囲を包囲する。

 

そして正面にはちょっぴり切れた顔の彼の愛妻、外道の精霊、浮気されまくりの哀れな正妻、アル=アジフ、手に何やら物騒なものを握り締めていたりする。

 

その獲物の名は“ボンバー君十一号、またの名を浮気男潰し器、別名対新宿の種馬、100tハンマー(香ちゃん仕様:伊庭かおりではありません)”

 

なお側面に100tと書いてあるし、打撃面には悪徳払拭と書かれていたりする。

 

別商品にタイプW(ウエスト仕様)、先端に指向性爆薬搭載型がある。

 

まずはそれを振り上げ、和樹の愛妻は自身の旦那に向けて思いっきり振り下ろした。

 

なお、和樹君は体育館の天井を突き破って床に転落いたしました、しかし何故かギャグモードなので全身打撲程度で済んでいたりする、まぁこの辺はご都合主義だ。

 

 

 

 

 

で、久々の久々に始まった、落ちた和樹をサルベージして再度女性達で取り囲んで。

 

第γ回女子有志式森尋問大会、もとい第一回式森ラヴァーズ尋問法廷開廷

 

裁判官、アル=アジフ、杜崎沙弓、神城凛(単純に序列から)。

 

検察側、伊庭かおり、エセル、中田一子。

 

弁護側、柴崎怜子。

 

陪審員、残り全員。

 

被告人、式森和樹。

 

原告、和樹と怜子以外全員。

 

かなり問題のある法廷であろう、絶対に被告の権利とかは認められていない。

 

まぁ、法廷といっても実際は懲罰決定委員会のようなものなのだからこれで十全だろうが。

 

反論の機会を与えられる場がある分だけ他のSSで見られる不幸の代名詞よりはましである(何処かの殺人貴とか魔術師とか貧乏素人探偵とか女子寮の管理人とか世界最高の遺跡荒らしとか三番目の子供とか黒い王子様になる前のパイロットとか、彼等に反論に機会さえ与えられることは稀有なのだから)。

 

なお、愛人認定委員会のほうは和樹がリカバーしているうちに終了している。

 

B組でも初期の段階で常識人、マトモな人物と評価される怜子であるので問題なしと合格。

 

怜子に比べれば問題のある人間が、正確にはこの愛人認定委員会を通過していないが、愛人として存在しているのである、最早増えるのは今更過ぎる。

 

だったら、法廷は何で開くのかというと、そこはそれこれはこれである。

 

新しい女を作ったのは腹に据えかねることがあるのは事実なのであるからその鬱憤は晴らさねばならない、というか晴らさないといけない、晴らしたい。

 

故に法廷は絶対に開かれる。

 

 

 

 

 

「被告、式森和樹。汝は過去通算数十回を超える浮気を繰り返しておりながら。またも新たに気を移ろわせ。新たな女を食いものとし。妾に心労を掛けた。間違いないな」

 

思いっきり私情を挟みまくる裁判官の陳述である。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

沈黙で返す少年、基本的に反論が許されていないのだから黙っているしかないのだが。

 

「被告、式森和樹は私という妻候補がいながら更に新たに他の女に手を出した。いい加減腹に据えかねない。しかも私が正妻になるはずなのに、何故か第二婦人候補だし。これら諸々のことで私を気に病ませたのは許しては置けない。この私の主張に間違いはないか」

 

沙弓だが、既に裁判官の陳述とは大きく外れている気がする。

 

完全に私情の不満をぶつけている、不満をぶつけたらぶつけたらで後でその不満に対する取立てを行うのだが、取立て回数が一番多いのが沙弓なのだし。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て

 

「何かしら。被告」

 

私情挟みまくりの内容に抗議の意を示そうとしたのか被告少年が呟くが勿論のことに沙弓に一睨みされて封殺される、この法廷が開かれている間は完全に支配下に置かれる和樹君である、普段は普段でどちらかというと支配されているのは和樹のような気がしないでもないが。

 

で、最後の裁判官の陳述、本来の裁判では三人も陳述しないとか突っ込んではいけない、私設法廷なのだから何でもありだ、というか法律で成り立っている法廷ではなく、一種の私刑なのだから。

 

この裁判官が一番問題あるのだが、あらゆる意味で(原因は何処かの人外)。

 

なお、この尋問大会には初参加である、愛人認定委員会には掛けられたことがあるのだが、尋問は基本的にB組女子の手で行われてきたので今まで参加する機会が与えられなかったのだ。

 

で、裁判官、神城凛。

 

「式森先輩。その・・・・・・・・この度の浮気は度し難く。えっとその・・・・・懲罰に値します。えっと・・・・・・・・そもそも二日に一度は私の部屋に来て頂けるのに何故そのような余裕が・・・・・・・やはりこのような不実なことが多々あるのは度し難く罰は受けてもらわなけれ・・・・・えっと、何です皆さんそんな目で」

 

凛がどもりながら惚気なのか色欲の表れなのか弾劾とは言えないような事を述べるが、周囲から妬みと怒りに染まった視線に気付く、因みに凛はかなり回数が多いほうに分類される、彼女より回数が多いのがアルとエセルくらいなのだ、嫉妬の視線で睨まれても文句は言えないだろう、主に回数の少ない女性からは。

 

柴乃が一番回数が少ないので不機嫌度は一番高かったりする、ディステルはシテ貰ったことすらないので、羨ましさを交えていたりもする(彼女は純情なので直接的に和樹に迫ることが出来なかったりする)。

 

凛、素で羨望と嫉妬を集める発言をしていたりする。

 

なお、相変わらずの凛の思考内では桃色爆発の妄想が展開されていた、これも何やら久々のような気がする(式森先輩にも困ったものだ。その・・・・・・・・・私が頻繁にお相手しているのに。二日に一度、いや何度も私の体を愛でて。最近では・・・・・・学校でも、寮でも。私を求めて。それでも浮気なさるとは・・・・・・・・まだ、まだその私との閨が不満なのだろうか・・・・・・・私がもっと和樹さんに奉仕すれば。これ以上。そうだ、そうだな、私が頑張れば、和樹さんも。・・・・・・・・それにお仕置き、お仕置き、和樹さんに対するお仕置き、私はしたことが無いが・・・・・・・・・・・・・普段とは逆、私が主導で和樹さんを楽しませ・・・・・・・・・いやいや楽しませるのではなく。お仕置きなのだから・・・・・・・・・・その懲らしめねば・・・・)

 

今回は然程爆発していないのかもしれない。

 

まぁ、他の女性達の睨みの意味は把握出来ず、周りも一々突っ込んでいるときりが無いので今のところは、飽くまで今のところはそのままスルーする。

 

後で、贔屓とか言って彼女達が和樹に迫るのは確実だろう、その辺は察知しているのか和樹も冷や汗を更に増大させていたりする、後に迫っている桃色の重労働に対して。

 

因みに凛が極端に回数が多いのは凛が和樹のお気に入りなのと、駿司の暗躍と、凛がことのほか好き者なのが原因である、特に最後の凛の乱れようが和樹のツボをおさえているらしいが、どんな艶姿を出しているのだろうか。

 

まぁ、ここで裁判官の陳述(?)は終わった。

 

で、この後、検察側やら弁護側やらの台詞があるのだが、それだけで小説一つ書けてしまいそうな勢いなので割愛する。

 

なお、被告自身の発言権は一度も認められなかったのは言うまでも無い。

 

というか、発言しようとすると睨まれて、他人の発言に異議を唱えようとすると発言者当人から冷たい瞳で睨まれたりして封殺される。

 

 

 

 

 

まぁ、一人分だけ、柴崎怜子の発言だけを抜粋すると。

 

「式森君は悪くないわよ。私が求めて楽しんだんだし、ちょっと痛かったけど。その式森君獣だったし、それなりに気持ち良かったから。奴隷として可愛がってくれたし。えっと、みんないつもあんなことされてるの?あんなに激しいなんて、それに本当に奴隷として可愛がってくれるし」

 

因みに怜子は和樹が独りで居るところに声を掛け魔法で自分の部屋に転移させて、関係を迫ったのだが、因みに基本的に和樹に拒否の選択は無い、例え後でどうなろうとも。

 

その後、和樹が見ている前で服を脱ぎ、この時点で首輪をつけていたので真性のMであるのは間違いなく(和樹も若干引いた)、そしてつむぎだされる言葉。

 

「ご主人様。私の愛しのご主人様。怜子は貴方の為に生き。貴女の為に尽くします。貴方が命じれば命じられたままに望みのままに致しましょう。そんな私を貴方の取るに足らない卑しい一人の奴隷として存在させ奉仕させてくださいませ」

 

完全に和樹が引いた奴隷宣言であるが興奮もしたのも事実である、和樹はどっちかというとSだし、この手のことは趣味に微妙に合う、女の子にそれを強制させる鬼畜ではないが嗜好の問題だろう。凛もMっ気があるし。

 

で、結果として怜子は望みのままに奴隷のように扱われてことを行ったのだが、初めてで数回気絶させられるくらいの快楽を与えられたらしい、この辺はマジに鬼畜な和樹君である、容赦なく快楽を与えて自分を好いている女の子を自分から離れられない状態にしてしまえる、一種の特殊能力かもしれないが。

 

これで人格面がマトモ(?)であるから彼女達は(浮気を我慢すれば)幸福なのだろう。

 

 

 

 

 

で、判決(既にタイトルのアルのなんたらかんたらから離れているような気もするが)。

 

アルがハンマー(ボンバー君ではない)をカンカンと鳴らして、判決文を読み上げる、文書化されているあたりが本格的であるが、なお書記の役割は原告側にいる鳴尾来花。

 

なお、文書内容はアルが自分のアルの口調

 

「妾達に対する心労度し難し。よって判決を読み上げる。被告、鬼畜王森和樹

 

正妻からも鬼畜王って呼ばれるんですか、和樹君。

 

「汝はこれからの数日間。何じゃ、妾としては面白くないがこの場にいる女達の言うがままに願いを叶えて回るように。但し外泊は認めんとする」

 

和樹君に女性陣を奉仕して回れと

 

 

 

 

 

なお、彼方此方で。

 

「これから私のところ」「私の所です」「マスターはまず」「・・・・・・・先輩」

 

などと争っていた、どうも今回いつもの罰則よりも重い気がする(いつもは三人程度なのだが今回全員、原因としては怜子の奴隷宣言とかの性体験で少し刺激されたのと、一人当たりの数が最近減ってきたから。増えているので一人あたりが減るのは当たり前なのだが)

 

結果としては一度に何人か同時に連チャンという地獄のような天国的なスケジュールが言い渡されましたとさ。

 

なお、アルは全部に参加するつもりらしい。

 

自分の知らないところで和樹が他の女とよろしくやっているのは気分がよろしくないとのこと、目の前でやられても気分がよろしいとは思えないが、その辺は慣れだろう。

 

正妻といってもアルの前に二人ほど女性がいたわけだし、複数プレイも経験値が高いのだろうから、何より全部に参加しようという思考が沸くあたりアル中々にタフである。

 

エセルですらそれには参加にしり込みしたのだから。

 

 

 

 

 

で、その後の授業はふけて淫欲の時間であるが、一応十八禁なので描写は割愛して。

 

今回はここまで、この後は和樹が精も根も果てるまで女性に奉仕する時間が続く。

 

 

 

 

 

翌朝まで、なお翌日は学校を休んだ和樹だった。

 

「汝も頑張るのぉ。鬼畜の色情魔とは思っていたが全員を相手するとは」

 

微妙に冷めた目で見るアル(一応看病でアルも欠席)と疲れ果てて何もいえない鬼畜王がいましたとさ。

 

なお、それから暫く奴隷としての奉仕として柴崎怜子と対抗心を持ったのかやっぱりM属性の中田一子が和樹の部屋に頻繁に出入りするようになったりするがこの辺は完全に余談である。

 


後書き 遅くなりましたが一万ヒット記念作品です【能帝 耐火対刃】様のリクエストでアルの一日になっていましたがなんか和樹の一日みたいになっちゃってますね。ご意向に添えていないみたいで申し訳ないですが。

 

今回のリクエストで出てきた柴崎怜子ですが次からのメイド編にも出ますので完全にキャラとして出てきます、彼女は戦闘タイプというよりは策謀タイプですが、次のメイド編は殆どオールメンバー出ますし、メイドも出ます。

 

風椿四姉妹も勢ぞろいする最初の回となるのではないでしょうか(多分ですよ、多分)。

 

では、これをお読みくださった皆様に息災と、友愛と、再会を(崩子ちゃん風に:元ネタ判ります?)


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